ガーデニングをしている人にとって、春は一番楽しい季節なのではないでしょうか?
私もアパートのベランダで、プランターや植木鉢を使って細々とガーデニングをやっているのですが、この季節はベランダの様子を見に行くのが本当に楽しみです。
毎日、植物たちに何かしらの変化があり、驚かされます。
昨日はまだ小さな蕾だったのに、今日はもう花が咲いていたなんてこともあり、春の光を浴びて成長する速度はこちらの想像を超えて早いのです。
さて、そんなベランダガーデニングなのですが、この季節に特有の楽しみとして「こぼれ種の発芽」があります。
こぼれ種とは何かと言いますと、人が意図して蒔いた種ではなく、前の年に育てていた植物から知らぬ間に土にこぼれ落ちたような種のことです。
秋に実った種を収穫し、枯れた葉はきれいに取り除くなどの手入れをする人もいるのでしょうが、元来ずぼらな私はそのまま放置していることが多いのです。
そうすると土にこぼれ落ちた種はそのまま冬を越し、春になって思わぬ時に思わぬところから芽を出すことがあるのです。
今年の春にもそんなことがありました。
羽衣ジャスミンの鉢から何かの芽が出て伸びてきたのです。
「雑草かな?」と思いましたがそのままにしておきました。たとえ雑草だったとしてもよほど邪魔でなければそのまま育てるたちなのです。
「来る者は拒まず」の精神です。
枯れ木も山の賑わい、雑草もベランダの賑わいってなもんです。
せっかくどこかから種が飛んできて、3階のベランダの土の上に着地したのですから、育ってもらいましょう。
そんなわけで羽衣ジャスミンと一緒にその芽にも水をやっていたところ、ある日「ハッ」と気づきました。
「これはストロベリーキャンドルではないか!」
私は昨年、ストロベリーキャンドルを羽衣ジャスミンの鉢から50cmほど離れたところで育てていたのでした。その種が風で飛んで、羽衣ジャスミンの鉢に落ちたらしいのです。
ストロベリーキャンドルは別名ストロベリートーチとも呼ばれる「赤い猫じゃらし」って感じの植物です。
そのストロベリーキャンドルは苗で買ってきたものを育てたのでした。ですので発芽したときの芽や幼い葉を見たことがありません。だからそれがストロベリーキャンドルだと気づかなかったのです。
種を買ってきて、蒔いて、発芽させようと世話をしても芽が出ないことだってあります。
その反対に、その気もないのに土に水をかけていたらこぼれ種から芽が出ることもある。
ストロベリーキャンドルはすくすくと成長し、あっという間に赤い花を咲かせ、羽衣ジャスミンとの不思議な寄せ植えが完成しました。
この2種類が1つの鉢に共存するなんて、ありえないツーショットです。
とは言うものの、見てみるとそんなに違和感がない。それどころか以外と合うものです。このおふた方。
美空ひばりとシドヴィシャスの競演の方がもっと刺激的でしょう。
「モダン建築の庭に竹」とか、「ご飯と納豆に赤ワイン」くらいな感じでしょうか。
これからも、雑草も含めていろんな植物を育てていきたいと思います。